第54回一期一会の基本情報
開催日時 | 2019年4月27日(土)午前10時30分 開始 |
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開催場所 | 銀座交詢社 10F会議室 |
講演者 |
古川 亮一 氏 睦化工株式会社 代表取締役 日本メンタルヘルス協会公認心理カウンセラー ムービーカウンセラー レイキ施術師 JSA(全日本スキー連盟)1級 射出成形技能士特級 |
講演テーマ | 理系大学卒業の2代目社長が、何故心理カウンセラーを兼任することになったのか? |
講師紹介
氏名 | 古川 亮一 氏 |
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講師略歴 |
1964年 東京都大田区生まれ 1982年 武蔵工業大学附属中高卒業 1985年 新関東大学軟式野球連盟 ベストナイン賞(レフト) 1986年 武蔵工業大学卒業(大学時代は文武両道を評価されて岡本賞を受賞) 2008年 大田区優工場認定 町にやさしい部門賞 2013年 大田区優工場認定 総合部門賞 2015年 大田の工匠NTG受賞 2018年 大田区優工場認定 1964年東京都大田区生まれ 小学校の頃、父親に憧れ社長になると決める 2000年代に入り、食品偽装問題が頻発するようになると、品質要求の高まりに業績が悪化したのをきっかけに、環境(現場・人)改善に取り組む 生まれながらに引き継いだプラスチック業を含め、今後の製造業の在り方、環境保全に疑問を感じ、事業転回を図る。 少年期は、喘息で公害認定患者に指定される。入退院を繰り返しながら健康の価値に気づき、自己治癒力、免疫療法の研究を始める。 また、人の気持ちばかりを考えてビクビクしていた性質から、逆にその性質を活かしコミュニケーションスキルを学ぶ為、心理学の道に入る。 自らの経験した合気道、瞑想法、靈氣などを応用しながら、現在は会社経営に欠かせないコミュニケーションスキルの向上メソッドで、全国各地で講演活動を行う。 【趣味】 速読・子育て・合気道・つり 【ゆかりの土地】 長野県上田市 【掲載書籍】 【講演実績・メディア出演】 2012年 おおた工業フェア 中小企業のBCP策定セミナー 2013年 「プリンタ革命 気軽に造形の時代」 蒲田法人会青年部会イブニングセミナー 2014年 東京産学交流会 革新に挑戦する中小企業セミナー 2014年 川崎市産業振興会館 かわさきサイエンス&テクノロジーフォーラム 2014年 東京の産業競争力向上が未来を拓く 東京産業人クラブ主催 秋季特別セミナー その他、3Dプリンターセミナーなど多数講演の実績あり TBS、フジテレビ、J:COMチャンネル 大田 ラジオFMかほく「ココロのサプリ」150回,152回,154回に出演(youtubeでお聴き頂けます) 新聞掲載 日刊工業新聞紙を始め掲載多数 |
講師紹介 |
古川さんを知ったのは、数年前の事だったでしょうか。 私が現在もやっている役職の一つに、東京都市大学付属中高校同窓会理事が有ります。 古川さんも理事をやっておられメールのやり取りをするうち、他の理事の人とは違う個性的な対応に気づき、この人はどんな人だろう強く興味を引かれるようになりました。 古川さんが理事であるという事は私の高校の後輩に成る訳ですが、理事は何十人といて 毎月のように開催される理事会に毎回参加する理事は10%ぐらいで多くは退職した60歳代の年配者でありました、現役で50歳代の古川さんが毎月の理事会に参加されることは少なく、実際にお目にかかったのは比較的最近の事でありました。 最近では、ラジオの番組等に時々出演している事を聞き内容もユニークで益々ご本人と色々話してみたいと思うようになりました。 お目にかかりいろいろお話した古川さんは大変多彩な能力をお持ちの企業経営者で、仕事はもちろん色々な事がプロのレベルでお出来に成る方という事が分かってきました。 トップ経営者は孤独です、若くして社長に成られた古川さんはご苦労も沢山おありだったでしょう。 私は、自分が日系企業で経営者として初めて仕事をした時の事を思い出しました、 同時に、なぜか夏目漱石の“草枕“の有名な最初の一節を思い出しました。 "智に働けば角が立つ、情に掉させば流される、意地を通せば窮屈だ、とかく人の世は住みにくい"です。時代も違い、漱石の意図とは少し違うが、日本社会の中で生き方の葛藤を乗り越え、技術を駆使し世界に誇る品質の製品を生み出してきた日本の中小企業の経営者は、本当に素晴らしい宝であり、古川さんもそんなお一人であると思いました。 現在、大田区に町工場を持つプラスチック射出成型会社の2代目社長さんであり、本職の射出成型技術の専門家として大学卒業後は武者修行し、まずプラスチック成型技能士2級の資格を取得され、自社に工場長として戻られています。大学は武蔵工大の工学部機械工学科のご出身です。 ここまでで皆さんがイメージされる人物像は、真面目なこちこちの技術屋ではないだろうか? しかし学生時代に力を入れたことは、勉強だけでなく準硬式野球部に所属し関東学生連盟で、レフトの最優秀選手賞に選ばれています。工学部は必須の授業時間が多く、文科系のようにウイークデーに練習が出来る事は殆どありません。武蔵工大は野球場の夜間照明も無いので限られた時間しか練習が出来ません、この中で学生連盟のベストナイン賞を取るのは非常に大変であったろうと推察されます。ところが野球だけでなく、スキーの腕前も日本スキー連盟の1級を取得したと言います。子供時代病弱だったため運動に力を注いだという事でしょうが、負けず嫌いで、運動神経も良かったのでしょう。 体育系の活躍を聞いたが、勉強は疎かだったのかと言うと卒業時は岡本賞と言う特別な成績優秀者に与えられる賞の一つを受賞しています 。 しかし、これは古川さんを語るほんの入り口だったのです。 卒業後はすぐ父上が経営する会社へ入社し、競合する優良企業に武者修行に・・・ そこでは数年間現場でしっかり腕を磨き、射出成型技能士2級の資格も取得し、父の会社に取締役工場長として帰還し本格的に自社の経営に携わる事になります。 30歳代で専務取締役、37歳で代表取締役社長と昇進し、職人として最も誇り高い太田の工匠(マイスター)にも認定され、41歳で技術の最高位であるプラスチック成型技能士特級を取得します。その後、金融機関から借入し大規模な設備投資も行い、最盛時年2億個の蓋を作っていたそうです。キューピーやデルモンテ製品の容器の蓋がメイン商品だそうですから、一期一会会員の自宅にも製品が幾つかあるのでは無いでしょうか。最近は“下町ロケット”などで小説に成ったり映画化されたりしている、下町の力を発揮して優れた製品を世に提供している企業の経営者なのです。 ご本人が優秀なだけでなく、経営されて居る工場は大田区の優良事業所として過去優良企業表彰を3度も取得しており、昨年も優良企業表彰を受けています。 では、その社長である古川さんがなぜ心理学に興味を覚え、専門的に勉強して心裡カウンセラー資格を取り、業務の傍ら専門家として仕事をしているのか、なぜ空手やレイキを多忙な中研鑽しているのか、出版やラジオ出演などを通じてどんな発信をしておられるのか、皆さんと一緒に古川さんのお話を聞いてみたいと思うのです。 ここには、人間の生き方、生きがい、低成長期に入った日本の中小企業が直面している問題、人柄のよい古川さんが考える従業員の生活向上と経営者の役割等々、沢山のヒントが隠されているように思われるのです。 父君の姿を見て、2代目の道を志し、技術を磨き、誰にも負けない立派な会社を作り上げた先に出現した思いがけない事態に現在も懸命に立ち向かい、切り開いていく姿が見えると思うのです。 世界で良いものと言えば誰もが“Made in Japan” と言う時代に成りました。その中心的役割を担ってきたのは、古川さんの経営されている睦化工の様な日本の優良中小企業です。 しかし工業製品の生産は少子高齢化の中で、どんどん縮小しています。また主製品であるプラスチックは環境破壊の元凶と位置づけられ、さらに厳しい環境に置かれています。 その中で2代目社長は何を考え、何に挑戦しているのか。お差支えない範囲で聞かせていただけると考えています。 現役の社長さんから大切な生き方についても聞かせていただける好機と思います。 現役で働いている皆さんはもとより、日本の将来を気にしておられる熟年者これから社会へ出る学生諸君にも、とても良い講演に成ると思います。 沢山の方の参加を心からお待ちしています。 代表世話人 鈴木 威一 |